少年野球その2
いつものように ランドセルを放り投げると お気に入りのビーサンに履き替え その日は友達はみんな用事があるので 僕は一人遊んでいた。
意味なくダッシュしたり 金網を乗り越えたり 今でいう『町内パルクール』で 楽しんでいた。
町内には旧グランドと呼ばれていた 高校の跡地にある球場がある
その日の午後からは 少年野球チームが練習に来ていた。
一人遊びの途中、 旧グランドに立ち寄ると ユニホームを着た少年球児が 大きな声を出して練習していた。
僕は足を止めその姿を 側から見学していると 監督らしき人が声をかけてきた。
監督 『お前、たまに見るけど足が速いな』 『一人で遊んでるのか?』
ゆーじ 『うん』
監督 『今からベーランするから走ってみろ』 (ベーラン→野球のベースを一周回る事)
と言われ 足の速さはソコソコだったので 見様見真似で走ってみた。 すると、、、
監督 『やっぱり速いな、よし!ウチに入れ』 『今度の水曜日に練習来てみろ』 『長ズボンと靴は履いてこいよ』 と言われ家に帰ると
“おかー”に 『野球やりたいっ!』 と言うと大反対されたのだった。