2022年12月11日の話(31) 大原ハイツその6

大原ハイツその6
僕は救急車の中で “おかー”にこっ酷く 叱られていた
オデコから血が吹き出しているが おかーは僕の頭を引っ叩いた
救急士さんが 『おかーさん、、ケガしてますから、、』 となだめるのだか
おかーは 『いいんですよ!この子は馬鹿なこと ばっかりするんだから ちょっと頭の血を抜いた方が この馬鹿っ!』 と もう一発叩かれた 瞬間に血がピュッと飛び散った
僕はいつもなら 楽に飛べるのに その日に限って足を滑らせ バイク置き場の屋根を突き破り オトーのカブ(バイク)の ミラーに頭を強打したらしく 左眉毛の上を思いっきり切ったのだ
今思えば目じゃなくてよかった 3センチずれていたら 失明だったと医者に、言われた
それより何より 大事なのは まーちゃんである
僕はものすごく痛かったが 強烈に強がって 笑顔でまーちゃんに 『全然大丈夫!遊ぼ!』 と言ったら
まーちゃんは 泣きながら走って 逃げていった
僕は追いかける事なく その場に倒れ込んだ

この記事を共有する: