2022年12月11日の話(12) ガパオライスその4

その日休みだった僕は とあるマンションのドアの前にいた ☆ーさんの部屋の前だ
ピンポンのボタンを鳴らすのに およそ10分ほどかかっていた
何故?って
☆ーさんはいわゆる 男のことが好きな男の人だからだ
勝手な妄想でドキドキしていたが 勇気を出してボタンを押した
すると中から 『はーい』という声が聞こえて 鍵が開きドアが開いた
そこにいたのは朝日の光の中で 『今度デートしよ♡』 と囁かれた☆ーさんだった
そう、あの日からしばらくたって ☆ーさんは何度が店に 足を運んでくれ仲良くなり ついに迎えたデートの日だった
☆ーさんの家は西麻布の高台にあり そこからも東京タワーが見えた
毎日の風景に東京タワーがあるなんて 田舎者の僕からすると 『すごい』の一言だった
☆ーさんはとても教養のあるかたで バリ島で生活していたり 海外にもよく旅に出かけていて 話がとても面白い方だ
いろんな人生話を聞きながら 大都会の風景をつまみに 昼間から飲むビールは格別だった
別に心配していたような事は何もなく 楽しい時間を過ごしていた
日も傾いた頃のことだった
六本木ヒルズで草間彌生展が やっているから行こうと誘われ 楽しい気分だった僕は 酔った勢いにも任せて 『行きましょう!』と 六本木ヒルズに向かった
確か最上階で展覧会はやっていた 都内の夜景を 一望できる展望階になっていて
その通路に沿って 草間彌生さんの作品が飾られていた 水玉模様のドットの世界には 当然のごとく恋人達で溢れていた
僕にはよくわからい世界感だったので プラプラと歩いていた、、その時、、
僕の手は強く握り締められた、、!
驚き後ろを振り向くと
☆ーさんが笑顔で 『デートだね♡恋人同士だね♡』 と言っていたので
僕は手を振りほどき 会場ないを逃げ回ったのだった

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